Lenovo IdeaPad 15ITL05 ヒンジ修理

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もう原因は覚えてないんですけども、たしか落としたかなんか?で画面の根元が曲がっちゃったというご相談。いわゆるヒンジ案件です。液晶自体は大丈夫だったみたいでラッキーでしたね。でも画面がうまく閉められないと。閉じられないノートパソコン、これほど悲しい存在ってないでしょ。まあ写真ではすでに作業後の状態ですけども。とりあえず行ってみましょう。今回は力作なんで写真多めです。

いつものACアダプタは飛ばして。画面たたむとこなんだから電源は要らないだろとお客様で判断されちゃったんで本体のみです。

さぁ、いつものように裏面から。見えるネジを全部やっつけます。

IdeaPad 15ITL05の裏面

Lenovoさんのくせにネジはヘックス。ご自身でやられる方は写真のとおりT5を用意してください。

IdeaPad 15ITL05の裏面カバーのネジはヘックスのT5がお勧め

それからいきなり飛んで上半身だけの状態。

IdeaPad 15ITL05の分解風景1

たぶんここを撮影してる理由は両面テープに気をつけろってことでしょうね。温めてまでやる必要はなし。

IdeaPad 15ITL05のベゼルは両面テープで留まってるだけ

裏面カバー外してヒンジの両端のネジを取り外せば、まずは一旦ここまで。画面枠(ベゼル)だけを外してもやれないことはないでしょうけどもね、上半身と下半身を切り離して画面だけにしてやるってところがヒンジ修理の肝って感じがします。

IdeaPad 15ITL05の分解風景2

画面が閉じられない理由はヒンジが曲がっているわけではなくて、ヒンジが固定されているネジの受け側にダメージがいってることが原因。写真のようにネジの受け手がイッちゃってるのです。

これまではプラカバーだったり樹脂カバーだったりで、天板いわゆる液晶画面と一体になっている表面カバーに穴を開けるのが比較的簡単でしたが、今回はアルミカバーでかなりの頑丈さ。手持ちの家内制工具では歯が立ちませんので、Amazonさんで電動工具を調達。それがこちら。

IdeaPad 15ITL05のための電動ドライバーと専用ビットを用意

まあこれが届くまではグルーガンで樹脂接着も試みてますけどね。接着はやっぱりどんな強力なものでもテコの原理には敵いませんな。

穴開け前のIdeaPad 15ITL05

初の作業はやはり気が張るものです。いわゆる緊張ってやつ。考えられるリカバリーを施して、いざ尋常に。

ドリルで穴開け後のIdeaPad 15ITL05

元のネジ受けがあったところ目掛けてドリルでぶち抜きました。結果はオーライ。

下に敷いている段ボールはこの有様。

パソコンにドリルはマジでご用心

電動は加減が難しいですからね、下の手当ては最悪を想定しておきましょう。私の場合、最悪を想定したらこうなりました。

IdeaPad 15ITL05のヒンジ補修用穴あけ風景

みかん箱作戦とでも言いましょうか。

穴開け後のIdeaPad 15ITL05のアルミ天板

うん、これくらいなら許容できる大きさですよ。見た目はキレイな仕上がりだし。合格でしょ。我ながらいい仕事してますよホント。

IdeaPad 15ITL05の正常な右ヒンジ

反対側のダメージがないヒンジ側がこれで、

補修後のIdeaPad 15ITL05の左ヒンジ

補修後がこちら。穴開けは実際のとこは苦労してないですけども、穴のサイズに丁度合うボルトネジを探すのに苦労しました。ホームセンターをかなり回ったし。で結局ネットで取り寄せたような。おかしいなぁ、あれだけ苦労したのに忘れかけてる。。。

ヒンジ補修後のIdeaPad 15ITL05

パッと見でこの見た目。全然ありでしょ。自分で言っちゃってますが。

ヒンジ補修後のIdeaPad 15ITL05アップ

このね、ボルトの頭が出ない丁度良い長さを探すのに調べまくったのですよ。

ヒンジ補修後のIdeaPad 15ITL05サイドから

横から見ると若干、ほんの若干、ネジ頭が平らじゃない分だけ画面枠に浮きが見られるのですが、そこはまあご愛敬ってことでね。許してちょんまげ。

作業完了後のIdeaPad 15ITL05

今回のご依頼のおかげでヒンジ作業のレベルがまた格段と上がったような気がしています。お客様に育てていただいてるなと。まあ臭いセリフながらもね、実際にそう思ってんだからしゃあないってことで。

それも気長に待ってくれたお客さんのおかげなのです。どうもありがとうございました。