パソコンを使っているとよく電源が落ちる。たまに起動しないこともある。一度診てほしい
というご依頼でお持ちいただきましたVAIO PCV-HX70B。
2004年の製品ですから、本当ならもう買い替えをオススメしたいところなんですが、お客様曰く
操作に慣れている
インターネットや年賀状印刷には不便しない
とのこと。たしかにインターネットやちょっとした作業程度なら、このマシンのスペック(Pentium4+1GB)で十分と言えます。
お見積りを出したところ「やってくれ」とのお返事でしたので、さっそく作業開始。
え~今回の修理箇所は私も開けてビックリ玉手箱で、というのも
一見何の変哲もないマザーボードなんですが、よ~く見てみるとのチップセットのところがおかしい。
本来ならばチップセットの上に強力に固定されているはずの放熱板が・・・
なぜか取れちゃってるんですよね。
このせいで、起動しても15分を持たずして熱暴走による強制電源オフ。そして再起動させようにも、温度が下がりきらないうちに起動させようとするからマザーボードからビープ音(警告音)が鳴る、という推理。
この推理に基づいて作業を進めていきます。
ネット上のどこにも見当たらなかったので、良い機会ですのでPCV-HX70Bの分解手順つき。いってみましょう!
まずは側面のパネルを外します。
背面上下にあるプラスチックのツメを持ちながら後方に引っ張るだけ。
この画像では先にグラフィックボードと電話線入出力ボードは取っ払ってます。そしてなぜかここで私は電源ユニットに手を出しちゃったせいで
こんなことになってます。お次はハードディスク。
ここまで順調に取り外しているように見えますが、実際のところ、この流れはかなり辛いです。なので、電源ユニットに手をつける前に、DVDドライブとハードディスクが載っかっているラインを前面パネルとともに前に出してしまいましょう。「何言ってんだこいつ?」って感じですが、最初に出した画像のような
こんな感じになります。
DVDドライブ側のネジ2本、ハードディスク側のネジ2本を外してやるだけで、前面パネルごと前にスライドさせることができるのです。参考にしてみてください。
ここまで来れば、あとはマザーボードを取り外し半田作業に取り掛かります。
グリスを塗って、ガッツリと固定。
逆の順番で元に組み上げスイッチオン。
そのまま連続稼動テストを20時間みっちり行い、動作良好、問題がないことを確認。
ご利用ありがとうございました。