パソコンが使えん。なんとかして。
とお客様からのSOS。使えん(=起動せん)と一口に言ってもいろんなパターンがあって、たとえば電源が入らないとか、メーカーの名前は出るとか、青い画面になるとか、黒い画面で止まるとか、なんとかお問い合わせのときにどれに当てはまるのか判断しようとするんですけどね、今回は「見たことない画面」ってことなのでどういう状態か見当もつかず。私からあれこれ言ってみてもお客様の頭ん中にハテナが出まくってるのが伝わってきましたから、これはもう診てみるしかないよねってことに。平たく言うってムズイね。。。僕らはいつも以心伝心!
お預かりしたのはNEC通販の型落ちお手軽ノートです。
状況確認
まずはスイッチオン。
おっ?ちゃんとNECが出迎えてくれますな。
そのあと勝手にBIOS画面へ。修理屋が大好きな画面です。その他大勢にとっては謎の画面でしょうけども(笑)
で、よーく見るとハードディスクがない。入っているのに、ない。ということは認識されていない。瞬殺?うーん、そうですか。
ノートパソコンって大体この部分にハードディスクが入ってて、手からの振動が伝わるからなのかどうなのか、個人的にはデスクトップよりも故障率が高い印象なんです。
もうノートは全機種SSDにしてくれたほうがいいんですよね。みんな平気で電源入れっぱで持ち運んだりするんだし。開発担当はどっかのおじいちゃんなのかな?みんながみんなテーブルに据え置いて使ってるわけじゃないんですよー。
ここまでで何が悪いか、どうしたらいいのかが分かったのでお客様にご連絡。メーカー保証で無償修理になりますからメーカー修理に出されちゃったほうがいいですよ、と。
交換作業
それなのになぜか私が分解している謎。。。笑
いや、もうそっちでやってくれってことになって。NECにやらせましょうよと再プッシュはしてみましたけども、手続きが面倒なのと2週間とか待てないそうです。ネット用だから毎日使うんだよ!と。はい、ごもっともです。
しゃーない。やりますか。でもどうせやるならこのお手軽パソコンが少しでも快適になるようにSSDにしちゃいましょう。
基本の裏面から表に返ってキーボード。
キーボードのあとは表カバーを取り外せば丸裸に。
裏→キーボード→表の順番は、一昔前の分解が面倒な一握りの機種のものでしたが、今ではこれがデフォルトになっちゃいました。薄型化が進んでいるんだから仕方ない部分なのかもしれませんが、海外勢はそれでもメンテナンス性が高いんだから、このあたりにも日本勢との効率の差が見てとれると思います。
このへんのことをウダウダ言うとご年配の人のご機嫌を損ねてしまうかもしれませんが、もう日本製は疑ってしまいます。もっと言うと、純粋な日本製が本当にあるとしたならば、そんなの逆に怖くて使えない。70年代80年代90年代はそりゃ高品質なものを作っていたんでしょうけどね、今はもう国内で作っていないんだから。昔は天才外科医だったかもしれないけど、院長になってからメス握ってないでしょ?みたいな。20年ブランクがある執刀医よりも、年間フルに執刀してる外科医に私なら手術してもらいたいですよ。
アメリカから日本に製造業が移って、今やそれが日本から中国になった。そしてまたきっと中国からアジアの別の国に変わっていく。それが10年先20年先になるかどうか。
バックトゥザフューチャーでドクが「日本製?そりゃ壊れて当然か」のあとにマーティが「え?最高なものはみんな日本製だよ」の流れに、私も昔は気をよくしたもんです。けど、それは過去の話。「中国製?ちょっとなあ」なんて言ってたら、今は恥ずかしいですよ?時代についていけてないんじゃないの?って。ハイテク製品は中国製には敵いません。いい加減認めましょう。家電屋さんに見慣れないメーカー?私なら躊躇なく買います。みなさん、日本メーカーのものが壊れたから買い替えに来たんでしょ?洗濯機、冷蔵庫、掃除機といった生活家電も、もはや時間の問題です。すでにレベルは横並びじゃないですか。あとは価格という差がついていくだけで。この現実を受け入れないと、日本は次にいけないと思うのです。その次を見つけられていないから、もがき苦しんでいるのが今の日本かもしれませんが・・・。
さあて、日頃のモヤモヤをどばーっと吐き出したところで仕上げに移りますよー!といっても、必要なデータはないのでほんとに交換するだけ。気楽なもんです。
Windows10を入れればネットPCのできあがり。データが絡まないから期間も1日です。早ーい。
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