「カードが異常です」と表示されるSDカードからデータを取り出してもらいたい
というご依頼をいただきました。
データ復元の可能性は場合によりけりですので、過度な期待はしないでくださいと予めお断りしてからのサポートです。
一応、データ復元のときのお決まりの質問「どういうデータが保存されていたのか」をお客様にお伺いすると、『お子様との大事な思い出が入った写真』だということで、かなりのプレッシャーをいただくことに。。。
しかし、逆に力も入ります。
お子様との写真は本当に大事ですから。将来きっと来るお子様の反抗期に、昔の自分と両親が映った写真を見ると、きっと何かを感じるはずです。結婚式でも当然使いたい写真です。人生の節目節目に家族と昔を思い出す、絶対に必要な写真です。
と思うと、さらにプレッシャーです・・・。なんでこんなに自分を追い込んでんだろ。。というわけで!なんとかせねばッ!!
さて、まずは現状の確認です。問題のSDカードをデジカメに差したまま電源を入れてみます。
はい、異常です。お次は作業用PCにカードリーダーで接続。PCからSDカードの状態を確認してみます。
0バイト。データがまったく見えないよ! と言っています。もしくは、本当にデータがないのか。まあ、それはあまり考えられないですけどね。この場合はセクタ情報が壊れていると推測。専用のツールを使用するとカードの情報を読み取れるので、目ぼしいツールから試していくことに。
1つ目。読み取りすらしてくれません。ブートセクタが壊れていると怒られました。
2つ目。不完全ながらも全領域スキャン完了。信頼性に不安が残る。
3つ目。不完全ながらも全領域スキャン完了。これも信頼性に不安が残る。
4つ目。これが本命。もちろん本命に恥じない働きで、ほとんどの写真を完全復元、回収。
2つ目、3つ目のツールで回収した写真と4つ目で回収した写真を比較していき、取りこぼしのないようにまとめていきます。とにかく1枚でも多く回収しておきたいですからね。
ざっと確認すると、お子様の写真が何十枚かあります。これはいけるかも!?と気持ちがはやりますが、要らなくなった写真を復元しただけかもしれませんから、お客様にご確認いただくまでは成功かどうかわかりません。
復元したデータをDVDにまとめ、いざお客様にご確認していただきます。写真が一覧表示された画面をしばらくの間スクロールされるお客様。この瞬間がいつも堪らなく緊張します。すると・・・
「ありがとうございます。」
一気にほっとする自分。。ふぅ~!
力が入ってた分、安堵感がものすごかったです。いや~ほんとよかった。無事作業完了です。ご利用ありがとうございました。
今回のサポートブログはいつもよりかなり感情が入っているので、文字の量も3割増しですね(笑) SDカードのデータ復旧・データ復元のご依頼はよく頂戴しますが、この度の成功はブログに書きたくなるほどの嬉しさでした。
「どんなに自分が愛されていたのかを知ることができる、こどもの頃の写真にはそんな素晴らしさが詰まっている。」
今回のご依頼はこれに尽きます。