Windowsが起動しなくなったので、急遽東芝ファイルレスキューでバックアップを取ったが、ちゃんとバックアップが取れているのか不安だ。そちらでもバックアップを取ってもらいたい。
というご依頼です。初めお話を伺ったときは、正直「???」だったのですが、よくよくお客様とお話させていただくと私も理解できました。
私の理解力のなさにお客様も不安になったのではないかと思いましたが、作業の流れをご説明し、正式なご依頼となりました。それでは作業開始。
お預かりしたのはTOSHIBA dynabook MX/34MRD。性能も悪くなくコンパクト。なかなか使い勝手のよさそうな機種です。
電源を入れると、Windows起動ロゴのあと画面が真っ黒のままで延々変わらず。マウスカーソルがぽつーん中央にあるのも起動しない症状のひとつですが、これも似たようなもんですね、マウスカーソルがないだけで。
おそらくハードディスクに不良セクタがあるんだろうと推測。こういう場合の作業工程は概ね次のようになります。
ハードディスククローン → ディスク交換 → 起動改善処置 → ダメならリカバリ → データ流し込み
大事なのは『ダメならリカバリ』の部分。お客様がリカバリディスクを作成済みであれば無問題なんですが、ほとんどの場合が作られていないんですよね。今回もご他聞にもれず作ってないパターン。リカバリ領域にダメージがないことを祈りましょう。
さて、『起動改善処置』でWindowsを起動させることができませんでしたので(私の力不足)、リカバリ作業に移ります。キーボードの0(ゼロ)を押したまま電源ボタンをポチっとすると
「テメェーわかってんだろうな!データ消えちゃうんだからなあ!!」と脅されます(笑)
でもまあこれくらいインパクトあったほうがいいでしょうね。わかりやすい。
次へ次へとやっていくと、なんとかリカバリができてるような雰囲気。リカバリ領域に不良セクタはなかったみたいです。助かった。。。
ここまで来るともうオッケー!
あとはお客様ご自身で取られた東芝ファイルレスキュー特製バックアップデータからデータを差し戻すだけです。
が、しかし。
お客様のご不安が見事的中
こういう場合のメーカー製ソフトはほとんどの場合役に立ったためしがなくって・・・
もちろん今回も・・・
「救助ファイルのオープンに失敗しました」
ありえないエラーメッセージを出してきます(笑)
大事な大事なデータだからファイルレスキューを使ってバックアップしておいたのに、データを戻せないとはこれ如何に。
この不条理と闘ったところで時間の無駄ですからね、気持ちをさっと切り替えます。
クローン済みハードディスクからお客様ご要望のユーザーデータ、メールデータを新環境に流し込み。
パソコンが使えるようになり、データも欲しいものは全部戻ってきたということでお客様のご確認ももちろんOK。
ご利用ありがとうございました。