LIFEBOOK AH53/E2 FMVA53E2BG 液晶交換修理

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「何もしていないのに画面が割れたみたいで・・・」ということでお持ちいただきました。買ってまだ1年も経っていないノートパソコン。何か挟んだわけでもなくぶつけたわけでもないそうで。それなら家電屋さんの保証は使えないんでしょうか?と尋ねると、ダメだったとのこと。きっびしー。

これは自分用メモ。あとは全国の修理屋さんに向け。ほら、アダプタの型番知りたいときあるじゃん。知りたい情報はシェアしないとね。

状況確認

ではその勝手に割れたという液晶画面、見せてもらおうじゃないですか。

たしかに見た目は液晶割れ。でもよく観察するとパネルのガラス面は無傷で、中の素子?って言っていいんかな、液晶の中身がじんわり滲んでるような状態。これを割れてると表現するにはちょっと憚られるかなあ。かと言って、無償修理の対象にならないのも理解できる。痛し痒し。

画面の左右に入ってる線だけだったらね、きっと保証対象になったんでしょうけども。滲みがやっぱね。ウルトラブックからの流れ以降、シンプル、スタイリッシュ、軽量化ときて今では持ち運ぶことがスタンダートですから、なんせそれだけ薄い。それを片手で持ったりすると親指のところで一点圧力が加わり、液晶滲みが始まるのかなあと予想してみたり。秘孔のように。アチョウ!ピピィー!!みたいな。知らんけど。

分解作業

まあ北斗の拳ごっこはアレクサとするだけにして、とりあえずお見積りOKもらったのでやっつけることにしましょっか。今回はそれなりの金額をご案内させてもらったのですが、全然他に比べたら安いッスと言われてしまいました。ありがとうございます。たかッ!と言われると少しショックなのです。

基本のバッテリーから。液晶交換の基本はバッテリーなのです。これをしないとぶっ壊れると思ってください。それくらい大事。

超最近のパソコンなのにバッテリーがこんなに簡単に取り外せるとは。富士通やるじゃん。なんちゃって富士通かもしれませんが。

このあたりこじこじしていきまーす。

どういうわけか謎のショット。

私の指差し確認が入っているので一応は掲載してみました。が、正直何を訴えかけているのか、過去の私から現在の私に全く伝わらず。

こじこじレースを一周してさあフレームアウトじゃい!というときに悪魔のトラップ大発動。

レノボ傘下のはずなのに、どうでもいいところで独自設計がんばりやがって!こんなだからパソコン事業が行き詰ったんだよ!と言いたい放題のオンパレード。ほんっと富士通はね、昔っからですよ。分解の邪魔ばっかり。その点、NECは優秀。中間に東芝。極悪チームに富士通とソニー。ソニーは見た目重視だから多少中身がダメでも許せるのよ、でも富士通、おまえはダメだ。外見もやぼったいのに中身もスッキリしないとか取り柄ないじゃん。

と散々富士通批判を心の中で吐き出したあと、フル分解を決意。そんくらい自分を奮い立たせないと、フル分解はやる気スイッチが入んないんですよ。

さあ、ひっくり返して、見えるネジを全部やっつけます。裏カバーを取ってこの状態。

お次は液晶画面の付け根。ヒンジっていうとこを狙って攻めます。ネジは考えながら取っていく感じ。

画面と本体が分離できれば、これでやっとこさ画面フレームが取り外せるわけです。この枠のことをベゼルっていうみたいですけどね、フレームのほうが分かりやすいと思うんだけどなあ。いまだにベゼルに違和感。

そしてここからが本番。液晶画面側の上半身をさらに液晶パネルだけの丸裸状態まで持っていきます。

お、そうだそうだ、型番メモっとかないとね。元のパネルはN156HCA-EBB 02A Rev.C2。INNOLUX、よく見るやつです。

パネル交換作業

これを新しいパネルに換えるには、パネル背面に両面テープでがっちり付いてる留め具を外してやんなきゃいけない。修理屋さんならヒートガン、ご家庭ならドライヤーが必要でしょう。

個人的に温め作業が入る修理はキライなんです。ミスったときのダメージがでかすぎて。慎重にじっくりと攻めます。このへんで肩が凝るはず。

黒い伸縮性のある両面テープは希少なので再利用したいとこですが、なかなかキレイに剥がせるものではありません。無理せず諦めも肝心です。市販の両面テープで十分固定できますから。この黒いテープに拘り過ぎるとよくないです。

新しいパネルの型番はTV156FHM-NH1。

ひと昔前まではパネル型番に互換性があまりなかった印象ですけどね、LEDパネルになってからは結構柔軟になった気がします。ここ2年3年でいうと、ピンサイズさえあってればなんでも映るような。それは言い過ぎか。

難所の留め具の付け替えが終われば、あとは逆の手順で組み直すだけ。

で、またなぜ撮ったのか意味不明なワンショットがこちら。

しかしすぐに思い出しました。このヒンジカバーのところ、ここを嵌め込むのに苦労したんですよ。コツがあって、片方ずつ当て込んでいく感じ。きっとこの文章じゃ全然伝わんないんでしょうけど、言わずにはいられない。富士通のちくしょうめ!

作業完了

久しぶりでした。液晶交換でフル分解。でもこのキレイな画面を見れさえすれば精神的苦痛も吹っ飛びます。

富士通パソコンの液晶交換、鬼門だな。疲れた。

ご利用ありがとうございました。