SSDにしてくれい!
と開口一番、ご年配のお客様。初っ端に「SSD」という業界用語を使うお客様にはどうしても身構えてしまうパソコン坊主ですが、よくよくお話を伺っているとご紹介だそうで。おひとりをSSD化すると、そこからどんどん広まっていくのは有難くもあり、怖くもある気がします。口コミ半端ないな、と。ヘタなことはできないな、と。
まあ、気にしすぎても精神的によくありませんけども。とにかく目の前の仕事をしっかり仕上げればね、それが次につながっていくんだなあ、と昔からある宣伝システム『口コミ』を実感するわけです。古いが一回りして新鮮なんです。
お預かりしたのは、富士通さんの2015年頃のノートパソコン。Core i7で高性能なはずですが・・・はて、本当に遅いんだろうか。
状況確認
とりあえずポチっと電源オン。四角が4つのWindowsマークが出てきて、その下をグルグルと点々が円を描いて回ってます。いつもの光景ですね。
それをお客様と眺めながら、しばしご歓談。そうこうしているうちに、アイコンで並んでいつものデスクトップ画面に。ただ、まだ矢印にはグルグルが付いてる状態。「まだこれが付いとったらダメなんじゃ」「もしかしたら自動更新でちょっと待つかの?」というお客様の反応を伺うかぎり、そこそこ分かってらっしゃるなあという感触がします。
そこまで分かった上で、たしかに性能の割には多少待ち時間はある、けど待てない時間でもないしスリープでしのげる問題にも思えたので、そのへんをお客様にご提案してみるも「ワシにはこれが待てん。SSDにしてくれい!」と意思が固い。
じゃあ、そこまでおっしゃるなら。
動いてしまえばスムーズというのはお客様も分かってた上で、起動が待てない!という確固たるものが、私をその気にさせた決め手かもしれません。そのへんが曖昧だと、パソコン坊主の「これでよくありません?」攻撃にお客様の心が折れていたかもしれないですね。いや、それもこれもお客様を思ってのご提案なんですけどね、たまにお前やる気あんの?と誤解されることもしばしば。こんなに思いっきりお客様寄りの修理屋居ないっつーの!
SSD化作業
ここまでお客様とのやり取りがあっての、ようやくご依頼の開始です(笑)
メンドイやつかと思われますけども、やるほうだって納得したいんですよ。やることに意味と価値を見いだせないと、虚しいだけでしょ?穴を掘って穴を埋める仕事なんて、誰もやりたくないでしょ?
そういうことなんです。どういうことだよ。。。(笑)
早速ハードディスク(以下HDD)をSSDに取り換えます。換える前にはちゃんとデータの移し替えは済ませておきましょう。コピー機を使ってもいいですし、コピーソフトを使ってもいいですし、そのへんはお好みで。
Windowsがちゃんとたちあがってくれたら、お次はアライメントの確認。4K調整とか言い方はいろいろあります。
フツーの修理屋さんなら言わなくてもやってるはずですが、工房さんやプライドさんのような大きなお店のSSD化サービスだと、このへんがちょっと心配だったりするんですよね。どうしてんだろ?
ちなみにEaseUSとAOMEI、どちらも一発でアライメントがビシっと決まることは稀だと思います。当店調べ。
さっきから調整調整と言ってますが、これをしないとSSDの性能100%のところが95%になってしまうぐらいの感じだと思ってください。
今回は1TBのHDDから500GBのSSDに交換しました。理由はいわずもがな容量を持て余されていたから。大は小を兼ねると言いますが、1人で4LDK2階建てはさすがに広すぎでしょ。
仕上がりはこのとおり。中身はそのままですから、変わってるのはパソコンの快適度だけです。
ご利用ありがとうございました。