ヘッドフォンを外してもパソコンから音が出ない。ちょっと診てもらえないだろうか。
というご相談。ご近所の方からです。それなら見に行ってもいいですよってことで、お店に鍵を掛けてお客様と一緒にでることに。道中、どういう経緯でそうなったのかをあれこれお客様から伺いながら歩きましたが、うーん、これはヤバイご依頼かもしんないと胸騒ぎ。ポイントとしては次の3点です。
- オンラインで授業を受けるためにWEBカメラを買ったが、こちらの声が相手に届かなかった
- しょうがないのでマイク代わりのヘッドセットを買って使ってみたらうまくいった
- ヘッドセットを外すとパソコンのスピーカーから音が出ないことに気付いた
ね。嫌な予感しかしない(笑)
う~んう~ん唸りながらお客様宅に到着。とりあえず30分触ってみてダメなら諦めようと思いつつ作業を開始するも、あっと言う間の40分。30分が短かった・・・。お客様に力不足を詫びるもお客様自身じゃあどうしたらいいのよ?と戸惑われてます。そりゃそうですよね、ごめんなさい。持ち帰らせていただけたら一発逆転あるかもしれませんと申し上げ、お預かりしたのでした。重かった。。。
状況確認
すでに大体のことは分かってて、持ち帰ればなんとかなる目星は付いていましたが、本当にそうなのか、私が天才なのかどうか、はっきりさせようじゃあーりませんか。
まずはパソコン前面のオーディオ端子。ここには折れたオーディオ端子が埋まっています。
緑の穴の中にオーディオ端子の先っぽアリ。この情報を現地で聞いたときには、あー今日終わんないわチーンとなったのは内緒です。
パソコン前面には挿さらないわけだから、背面に挿すしかない。
適当なスピーカーを緑の穴に挿す。スピーカーは緑って覚えておけば間違いないでしょう。
この状態でWindowsさんはというとスピーカーアイコンにバツ。反応がありません。
ここで真っ先に思い付いたのは、前面の折れたオーディオ端子が邪魔をしているから背面の端子を認識してくれないんだなということ。
改善するためにパソコン内の配線を触り、前面のオーディオをパソコンから切り離してしまいます。パソコンに端子がくっついてるのに切り離すとはこれいかに!?まあ気にしなさんなってことですね。
サポート屋さん修理屋さんならではのやり方ですが、状況変わらず。マジっすか。。。
引き続きあれこれつついてみる。どういうわけか、既定のスピーカーを変更できない。
それならってことで次に思い付くのがドライバまわり。ドライバってなんやねんって人は、仏作って魂入れずと覚えましょう。仏=スピーカー、魂=ドライバ。
手抜きしてどこからか最新ドライバを入れてあげるもダメ。おまけのデバイス削除もダメ。あれ?これ詰んだ??
大体このへんまでですよね。サポート屋さん修理屋さんが想定している作業イメージは。これでダメならどうしよう?と。まさかの初期化か?と。いや、それでダメなら責任取れんし、と。
あれやこれやと選択肢が頭の中をぐるぐる回るところですが、ここまでパソコンをつついてて、なーんかこのパソコン、動きがおかしいんだけどなあ、と感じていた私。
Windows10のバージョンは結構古い。
お、ワンチャンあるんちゃう?と私の中の小人がね、囁くわけですよ。でもそこはあくまでワンチャン。お客様にはこの場では解決できそうにありません、今この場での解決をお望みでしたら私には出来そうにありませんので今回は撤収させてもらおうと思っとります、ごめんちゃい。という流れで最初に戻るわけです。
困ったときの大型アップデート
さあ、ほぼここからが持ち帰り後です。Windows10の最新バージョンを突っ込んでアップデート開始。
うまくいったよね。じゃあ音のほうは?って気にするまでもなく鳴ってまーす。起動音って何気に便利な仕組みですよね。今さらながらに感心しちゃう。
うん、バッチリ。
この状態でパソコン内部の配線を戻すとオーディオが狂っちゃうみたいなんで、やっぱり前面の折れた端子が犯人で間違いないっしょ。会心の一撃があって、システム的にもオーディオデバイスの切り換えができなくなった、みたいな。そこをちゃぶ台返しの大型アップデートで振り出しに戻してやったぜ!ってね。
じっちゃんの名に懸けて!
あとはパソコンと一緒に持って帰ったWEBカメラ。これのマイクが入らなかったって話でしたけど、
私がスカイプでテストした限りでは、ガンガンに私の貧相な声が聞こえてきました次第です。「うーうーあーあーてすとぉてすとぉ・・・」みたいなのが。自分で書いててちょっと酷いなこれ。。。(笑)
きっとアプリの設定か何かのせいだったんでしょう。ヘッドセットが無駄になりそうですが、これにて万事解決。持って帰っておいてやっぱりできませんでした、にならず良かったよホント。
ご利用ありがとうございました。